【震災復興】能登の蒔絵と北海道八雲町の木彫り熊が出会い、新たな伝統工芸品が誕生!函館で最初の展示会を開催
全国で展示するため、目標金額300万円のクラウドファンディングを実施中 函館市での展示は2月14~16日
蒔絵の木彫り熊制作中
北海道八雲町の木彫り熊作家小熊秀雄さんの木彫り作品3体に、石川県輪島市の輪島塗・蒔絵(まきえ)師である大森晴香さんが金粉や螺鈿で加飾を進めている。完成した「輪島の蒔絵熊」3作品は2025年2月に函館で展示会を行い、その後大阪、東京、金沢で展示会を開催する予定。
「輪島の蒔絵熊」3体の売り上げの一部を輪島蒔絵業組合へ寄付し、能登半島地震被災地への義援金に充てる。必要経費を現在クラウドファンディングで集めており、60万円(1月22日時点)程の支援を受けている。
2月の完成に向け、現在大森さんは蒔絵を施す作業を制作している最中である。
今後の展示会の予定
2025年2月から2026年3月にかけて、全国のギャラリーや百貨店などにて展示を開催する。この展示期間の間で、トークイベントや木彫り熊体験なども同時に行い、全国の方々に”蒔絵の木彫り熊”をみていただく機会を提供。またこの展示会にて3体の”蒔絵の木彫り熊”の買い手と直接出会い、購入していただく方との交渉を進める予定。
>八雲町にて
「完成披露会」を開催
日程:2025年2月11日にて開催
場所:はぴあ八雲(〒049-3107 北海道二海郡八雲町本町110)
入場:無料
申し込み:なし
時間:13:00-15:00
内容:オープニングセレモニー
津軽三味線 演奏
トークセッション(小熊秀雄/大森晴香(リモートにて参加)/下沢杏奈)
>函館にて
「特別展示 八雲の木彫り熊、輪島の蒔絵と出会う展」を開催
日程:2025年2月14日~16日
場所:航路-kohro-(〒040-0053 北海道函館市末広町12−8)
入場:無料
15/16日は13:00-16:30 木彫り熊体験を実施(要予約:熊友工房instagramにてDM/工房の電話にて予約 https://www.instagram.com/yuyukoubou_yakumo/ )
>函館後の展示の予定
– 2025年5月:大阪にて展示(大阪梅田駅周辺のビルにて展示予定)
– 2025年夏 :東京にて展示(場所はまだ未定)
– 2025年秋:金沢にて展示(金沢市内のギャラリーにて展示予定)
クラウドファンディングにて支援者を募集中
クラウドファンディングはCAMPFIREで掲載中である。300万円の目標金額に向けて挑戦している。全国に大森さんと輪島の現状を認知してもらい、3体の蒔絵の木彫り熊を販売するためには、全国展示のための費用が必要となっている。そこでクラウドファンディングを実施し、集まったお金は展示会の費用や、制作費に充てる予定となっている。返礼品には、手乗りサイズの蒔絵が施された木彫り熊や、展示会での記名などもある。
全ては能登の復興支援/輪島塗の存続のため
2024年1月1日、新年早々に能登半島を襲った大地震。県が誇る伝統工芸「輪島塗」も、その継続が危険なほどの甚大な被害を受けている。輪島漆器商工業協同組合に加盟する103社のうち、約8割が全壊または半壊。 輪島塗は、多くの職人が関わり、120以上の工程を経て作成している。生産に大きな影響があるため、その継続が危機に瀕している。
輪島塗関係者との対話の中で、本当の意味での復興とは何かを議論した際、「器や箸を作るだけでは未来を切り拓けない」という声があった。以前からこれからの輪島塗の未来への不安は認識されていたもの、具体的な解決策が見いださず、多くの関係者が検討を続けていた。
今回の震災を機に、新たな工芸との融合を通して輪島塗の蒔絵が持つ魅力を再発見し、未来を切り拓く試みを進めている。つまり、従来の輪島塗のイメージを新たにし、ポップで新しい価値観を伴うものとして再認識される可能性に満ちたプロジェクトである。
さらに、従来は漆器屋を通じた受注が主流がだった職人の仕事も、震災の影響で大幅に減少しており、職人への受注も減っている事実がある。この震災を機に、輪島塗の新たな一歩を踏み出し、未来を創造することが求められている。このプロジェクトは地域の希望となり、真の復興に繋げていくことを目指している。
木彫り熊作家が協力し、輪島塗とのコラボ作品を作成
北海道八雲町の木彫り熊作家である小熊秀雄さんは能登の震災の映像をテレビなどで見るたびに、「能登のために何かできないか」と模索していた。その時、小熊さんが運営する熊友工房の木彫り熊体験に参加していた石川県金沢市出身/函館市在住の下沢杏奈さんと出会い、輪島市出身で蒔絵師として活躍する大森晴香さんとのコラボが企画が立案された。小熊秀雄さんはこのプロジェクトのために木彫り熊を無償で大森さんに提供、輪島に郵送し、大森さんはその木彫り熊の上に漆を塗り重ね、加飾している。
大森晴香(蒔絵師/輪島市)
石川県輪島市出身・2018年に輪島漆芸技術研修所卒業、同年に蒔絵師として仕事を開始。2020年に蒔絵師である、山田満佐博氏に師事
4年間の弟子修行を無事終え、2023年5月に年季を明ける。
小熊秀雄(木彫り熊作家/八雲町)
柴崎彫り(ハツリ彫り)で有名な柴崎重行氏の熊に強く感動し、ハツリ彫りの技法を取り入れた木彫り熊を制作している。日本全国・海外から木彫り熊発祥の地 八雲町に訪れるファンと熊彫り体験を通して木彫り熊の魅力を伝えている。
運営メンバーを含め職人2名は八雲町にて9月にはじめて出会い、その後、八雲町と輪島市にてオンラインで打ち合わせを行いながら作業を続けている。
3体の作品には、一つ一つコンセプトがあり、前を向いている熊は、震災から復興してこれらかも生きていくという願いが込められている。下を向いている熊の一つは震災の風景からインスピレーションをうけ、山や星を模した悲しみと綺麗さを繋げるように描いたものである。
3体の蒔絵の木彫り熊はぜひ3体一緒に展示会で直接みてほしいと主催者は呼びかけている。
プロジェクトの過程
大森さんはこのプロジェクトに関して「令和6年元日に起きた能登半島地震で多くのものを失いました。被害状況を目の当たりにして、これからの生活への不安としんどさがありました。それでも温かい言葉をかけてくださる方、力になりたいと言ってくださる方々のおかげで「頑張ろう!」と少しずつ気持ちが前向きに考えるようになった矢先に、奥能登豪雨にも見舞われ心が折れそうになりました。
そんな時震災後に下沢さんから、北海道の木彫りのクマに漆で装飾して作品を作らないかと連絡をいただきました。震災以降沈みがちだった気持ちが制作するにつれて元気になって前向きになれました。このコラボは自分自身にとっても新しい挑戦、成長につながっていくと確信しています。制作はとても苦しい部分もありますが、楽しんでワクワクしながら制作しています、どうぞ楽しみにお待ち下さい!」というコメントを送っている。
また、今回のプロジェクトは八雲町木彫り熊関係者の中でも話題になっており、既存の木彫り熊の概念や伝統に対しても変化と革新を提案できるプロジェクトとなりうる可能性を秘めている。
コラボ作品の制作だけで終わらせず、伝統工芸品の担い手を増やしていくような取り組みに発展していくことを期待している。
>八雲町にて
「完成披露会」を開催
日程:2025年2月11日にて開催
場所:はぴあ八雲(〒049-3107 北海道二海郡八雲町本町110)
入場:無料
申し込み:なし
時間:13:00-15:00
内容:オープニングセレモニー
津軽三味線 演奏
トークセッション(小熊秀雄/大森晴香(リモートにて参加)/下沢杏奈)
>函館にて
「特別展示 八雲の木彫り熊、輪島の蒔絵と出会う展」を開催
日程:2025年2月14日~16日
場所:航路-kohro-(〒040-0053 北海道函館市末広町12−8)
入場:無料
15/16日は13:00-16:30 木彫り熊体験を実施(要予約:熊友工房instagramにてDM/工房の電話にて予約 https://www.instagram.com/yuyukoubou_yakumo/ )
クラウドファンディングページ
プロジェクトに関するお問い合わせ先
わじま熊プロジェクト実行委員会 下沢杏奈 annano1616@gmail.com
住所:函館市弁天町23-5
出典:PR TIMES